友人が50万円かけて試したヒト幹細胞治療、その後の話

ヒト幹細胞

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「ヒト幹細胞って、結局いくらかかるの?」って聞かれることが最近やたら増えた。

美容クリニックの待合室で偶然会った知人が、小声でこっそり教えてくれたんだけど、彼女が受けたヒト幹細胞の美容治療は1回あたり30万円だったらしい。しかも「これ、1回じゃ足りないから」って医師に言われて、結局3回コースで契約したって。計算すると90万円。私の去年の夏のボーナスが吹っ飛ぶ金額だ。

費用の話をする前に、そもそもヒト幹細胞って何なのかって部分を軽く触れておく必要があるんだけど。要するに、人間の体の中にある「いろんな細胞に変身できる特別な細胞」のこと。これを培養して、老化した肌に注入したり、傷ついた組織の修復に使ったりする。再生医療の分野では、もう何年も前から注目されてる技術なんだよね。

で、費用の話に戻るけど。

実は治療の目的によって、かかるお金が全然違う。美容目的でフェイシャルに使うなら、さっき言った30万円前後が相場。ただこれ、クリニックによって本当にバラバラで、都内の高級クリニックだと1回50万円超えるところもある。逆に地方の提携クリニックなら20万円台で受けられるケースもあるらしい。

私が去年の秋に取材で訪れた「リジュベナ・メディカルセンター」っていう施設では、膝の関節治療に幹細胞を使ってたんだけど、その費用が聞いてびっくり。1回の投与で80万円から150万円。しかも保険適用外だから、全額自己負担。患者さんの中には、痛みから解放されるならって、退職金を使って治療を受けた60代の男性もいた。

ちなみに私、その取材の帰り道に駅のホームで財布落としたんだよね。中身は3000円くらいだったけど、何百万円の治療費の話を聞いた直後だったから、妙に「3000円で済んでよかった」って思ってしまった。金銭感覚がバグる瞬間ってあるよね…。

美容系の幹細胞治療が高額な理由は、培養プロセスにある。採取した細胞を専門施設で数週間かけて培養して、それを再び体内に戻すわけだから、その間の設備費、人件費、品質管理のコストが全部上乗せされる。培養技術を持ってる施設自体が限られてるってのも、価格が下がらない要因のひとつ。

最近は幹細胞「配合」の化粧品も出回ってるけど、あれはまた別物。幹細胞そのものじゃなくて、幹細胞を培養したときに出る成分(培養液)を使ってる。価格は1本1万円から3万円くらいで、クリニックでの治療に比べたらずっと手が届きやすい。ただ効果の実感は人それぞれみたいで、友人は「なんとなく肌の調子がいい気がする」程度だって言ってた。気がする、って便利な言葉だよね。

治療費が高いからこそ、ちゃんとしたクリニック選びが大事になってくる。中には「幹細胞治療」って看板だけ掲げて、実際は別の施術をしてるような悪質なところもあるらしい。厚生労働省の認可を受けてるか、培養施設の基準を満たしてるか、そのあたりは事前にしっかり確認した方がいい。

金額だけ見ると、正直「そこまでして?」って思う気持ちもわかる。私も最初はそうだった。

でも実際に治療を受けた人の話を聞くと、見え方が変わってくる。長年悩んでた膝の痛みが和らいだとか、鏡を見るのが少し楽しくなったとか。数字では測れない部分に価値を感じてる人が確実にいる。それが高いか安いかは、結局その人次第なんだろうな、って。

組織名:合同会社ニクール / 役職名:代表社員 / 執筆者名:蘭義隆