友人の肌を見て、つい聞いてしまった話

「なんかさ、最近めっちゃ肌きれいじゃない?」って、久しぶりに会った友人に言ったのが去年の秋口だった。
彼女が教えてくれたのがヒト幹細胞を使った美容医療の話で、正直そのときは「また新しい美容ワードが出てきたな」くらいにしか思ってなかった。幹細胞って理科の授業で習ったような習ってないような。iPS細胞とかそういう難しい話でしょ、と思ってたんだけど。
でも彼女の肌を見てると、なんていうか透明感が違うんだよね。ファンデーションの厚塗り感もないし、毛穴が目立たない。三十代半ばでこれはちょっとずるいなと思った。それで興味が湧いて、自分でも調べ始めたんだけど、ヒト幹細胞って要するに「細胞を育てる力を持った細胞」らしい。この説明で合ってるのか自信ないけど、とにかく肌の再生を助けてくれる成分が含まれてるってことみたい。
美容クリニックで受けられる施術もあるし、最近は化粧品にも配合されてる。私が最初に試したのは美容液だった。朝の洗面所で、ガラス瓶に入ったそれを手に取ったとき、少しひんやりした感触が心地よかった。
正直、一週間くらいじゃ何も変わらなかった。
三週間目くらいから、なんとなく肌がふっくらしてきた気がして。気がする、程度なんだけど。鏡を見る時間が少しだけ増えた。それまでは鏡なんて歯磨きのときくらいしか見てなかったのに。
そういえば去年の夏、海に行ったときに日焼け止め塗り忘れて真っ赤になったことがあって。あのときのダメージ、まだ残ってるのかなって思ってたんだけど、シミが薄くなってきてる…気がする。これも気がする、なんだけど。
クリニックで受ける施術の方は、もっと本格的らしい。培養した幹細胞を直接肌に注入したり、幹細胞が出す成分を浸透させたり。友人が通ってるところは都内の小さなクリニックで、完全予約制。彼女曰く「エステみたいな雰囲気で、怖くない」とのこと。施術後は少し赤みが出るけど、二、三日で落ち着くって言ってた。
何がすごいって、ただ表面を整えるんじゃなくて、肌そのものの力を引き出すっていう考え方なんだよね。化粧品でごまかすんじゃなくて、素の状態を底上げする感じ。これって年齢を重ねるほど大事になってくると思う。
夜中にスマホで論文とか読んでたら、幹細胞が持つ「分化能力」とか「自己複製能力」とかいう言葉が出てきて、途中で寝落ちしたけど。要するに細胞レベルで働きかけるから、効果の出方が違うってことみたい。
最近、母親にも勧めてみたんだけど、「そんな高そうなの無理」って一蹴された。まあ確かに、ドラッグストアの化粧品に比べたら…だけど。
で、結局何が言いたいかっていうと、ヒト幹細胞ってなんか未来的で難しそうに聞こえるけど、実際は意外と身近になってきてるってこと。クリニックに行くのはハードル高いって人も、まずは美容液から試してみるのもありかもね。私も最初はそうだったし。
ただ、これが万能かって言われると、そうでもない気もする。睡眠不足とか食生活とか、基本的なことをちゃんとしないと意味ないし。でも選択肢のひとつとしては、知っておいて損はないかな、と。
組織名:合同会社ニクール / 役職名:代表社員 / 執筆者名:蘭義隆