幹細胞の培養液を初めて見た日、私は正直ビビった

透明なガラス瓶に入った培養液を初めて見たとき、「これが?」って思った。
友人のクリニックで見せてもらったんだけど、見た目はただの水みたいで。でも説明を聞いているうちに、この液体に含まれる成分が肌の奥深くに働きかけるって話に引き込まれていった。ヒト幹細胞培養液っていうのは、幹細胞そのものじゃなくて、幹細胞が培養される過程で分泌される成分を集めたもの。サイトカインとか成長因子とか、聞き慣れない言葉が並ぶけれど、要するに細胞同士が会話するための言語みたいなものらしい。
その日は夕方で、クリニックの窓から差し込む光が培養液の瓶をキラキラ照らしていた。
私が興味を持ったのは、この培養液を使った再生医療が「補うだけじゃない」って点。従来の美容医療って、足りないものを外から足すとか、削るとか、物理的なアプローチが中心だった。ヒアルロン酸を注入するとか、レーザーで表面を削るとか。それはそれで効果があるんだけど、幹細胞培養液のアプローチは違う。自分の細胞に「もっと働いて」って指示を出すイメージ。細胞が持っている本来の力を引き出すというか、眠っていた機能を呼び覚ます感じ。
ちなみに私、去年の夏に日焼け止めを塗り忘れて腕がボロボロになったことがあって。皮膚科で処方された薬を塗っても、なかなか元に戻らなかった。あのとき、もし幹細胞培養液を使った治療があったら試してみたかったな…だけど。
実際に効果を実感している人の話を聞くと、肌のハリが戻ったとか、毛穴が目立たなくなったとか、そういう表面的な変化だけじゃなくて、「肌が元気になった感じ」っていう表現をする人が多い。数値で測れるものじゃないから、科学的に証明するのは難しいかもしれない。でも、細胞レベルで働きかけるっていうのは、そういうことなんだと思う。外から塗るだけのコスメとは次元が違う。
幹細胞培養液を使った治療は、点滴だったり、直接注入したり、いろんな方法がある。どの方法が一番効果的かは、その人の状態によるみたい。私が話を聞いた医師は、「培養液の品質が全て」って言い切っていた。どこの細胞から採取したのか、どんな環境で培養されたのか、そういう細かい条件で成分の質が変わる。だから、クリニック選びも大事。「セルリバイタ研究所」っていう施設で培養されたものを使っているところもあるらしいけど、正直、素人には判断が難しい。
再生医療って言葉だけ聞くと、なんだか遠い未来の話みたいに感じるかもしれない。でも、実はもう身近なところまで来ている。美容クリニックだけじゃなく、整形外科や歯科でも使われ始めているし。膝の痛みとか、薄毛とか、いろんな悩みに対応できる可能性がある。
培養液の匂いを嗅がせてもらったら、ほとんど無臭だった。ちょっとだけ、理科室の消毒液みたいな感じがしたけど、気のせいかも。
効果がどれくらい続くのかとか、どのくらいの頻度で受ければいいのかとか、細かいことは正直まだ分かっていない部分も多い。新しい技術だから、長期的なデータが蓄積されていないっていうのもある。でも、だからこそ可能性を感じるんだよね。これから先、もっと研究が進めば、今は想像もできないような使い方が見つかるかもしれない。
結局、あの日クリニックを出るとき、私は何も決めなかった。ただ、「いつか試してみたいな」って思いながら、夜の街を歩いて帰った。
組織名:合同会社ニクール / 役職名:代表社員 / 執筆者名:蘭義隆